20世紀、混沌を極めた愛の本質を探り、
次世代の新しい愛の行方を見据えるために
演出家 宮本亜門が、21世紀に向けて放つメッセージ
[作]ブラッド・フレイザー
[演出]宮本亜門
出演
木村佳乃/増沢望・橋本さとし・笠原浩夫・明星真由美・平宮博重・天野小夜子
都会に生きる男女の様々に移ろう愛の形、
しかし今手に入る愛に満たされる事なく、いや増しに深まっていく孤独がある...。


宮本亜門があの衝撃のストレート・プレイに再び挑む!
“現代の愛の本質”を問い掛ける意欲作、堂々の再演!!
93年に上演されたこの作品は、上演と同時にセンセーショナルな話題を呼んだ...。
血の惨劇を語る謎めいた娼婦、一度は繁栄を極めたものの今は荒廃が進み、人々が逃げ出したいとしか思えなくなってしまった街、その街で起こる連続殺人事件...、この不条理な世界を背景に描かれる男女の様々な愛の形。それは、90年代前半から、影を落とすことになるエイズが複雑に絡んで、これまでに無く絶望的な形をとっていく。その真実の愛を探求し、さ迷い続ける男女の姿は、衝撃を与えるとともに若い世代から圧倒的な共感を呼び起こした。
そのクールで斬新な舞台構成から浮かび上がるすぐそこまでせまりつつある未来、短いシークエンスの重なりの中から浮かび上がる焦燥と疎外感が生々しく突き刺さる。その中で人々はより一層切実に自分たちの生きる意味、そして本当の愛の行方を捜し続けているのかもしれない。
そしてこの作品は、そんなさ迷い続ける全ての人々に捧げる戯曲である。
宮本亜門

●その2  ●STORY & CAST  ●公演概要