【STORY】 |
カナダのエドモントンのレストランでウェイターをしているデヴィットは、女友達のキャンディと同居しているものの、友人のバーニーとホモセクシュアルの関係にある。 「愛などというものは、存在しない」と言い切るデヴィットは、どこか満たされぬ心を抱いたまま、男たちと行きずりのセックスにふけったりもしている。 バーニーは妻帯者で、市役所に勤めているが、酔っぱらっては、喧嘩したと言って、血まみれになって、デヴィットのアパートに転がり込んでくる。キャンディはバーニーを嫌っているが、それは現在の関係だけが理由ではなさそうだ。デヴィットにとっては、バーニーが一番深い結びつきを感じている相手なのだが。 キャンディはデヴィットを愛しているが、報われないために拒食症気味だ。そんなキャンディに言い寄ってくるのが、バーテンのロバートと、レズビアンのジュリーだ。キャンディはロバートとデートするがうまくいかず、はずみでジェリーと寝てしまう。 レストランでデヴィットの下働きをしている18才のケインは、デヴィットが以前俳優だった頃からのファンで、デヴィットに憧れている。だが、デヴィットは、ケインに手を出したい気持ちと、そっとしておきたい気持ちのはざまで揺れ、邪険な態度を取り続ける。 キャンディとロバートはやり直そうとするが、キャンディを愛するジェリーがキャンディにつきまとう。だがキャンディはもはや嫌気がさすだけだ。一方ロバートにも実は別居中の妻と幼い娘がいた。 キャンディは結局、デヴィット以外の人間を愛することはできないことに気付くのだが...。 デヴィットとバーニー、デヴィットを愛するキャンディ、キャンディを愛するロバートとジェリー デヴィットに憧れるケイン、ケインに誘惑したいデヴィット、そして、彼らに微妙な影を落とすエドモントンの連続婦女暴行殺人事件。 デヴィットの友達で、霊感のある娼婦ベニータが語る血の惨劇... バーニーの身体についていた血液は一体誰のものだったのか?漠然とした不安が次第に明確になり 遂にデヴィットは、ベニータにバーニーの心の中を読み取ってくれるように頼む。バーニーは連続殺人犯だった。デヴィットはバーニーに自主を勧めるが、バーニーは自殺してしまう。 ショックから立ち直ることができずにいるデヴィットを、キャンディとケインが慰め、励ます。 デヴィットは、今、愛というものの本質をようやく悟り始めるのだった。 |
【CAST】 | ||
キャンディ | 木村佳乃 | |
デヴィッドのルーム・メイト。書評を書いて生活している。 デヴィッドを愛しているが、その愛が満たされず、拒食症気味になっている。孤独な心を抱く彼女に、ロバートとジェリーが引かれている。彼女はバーニーを嫌っている。 |
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デヴィット | 増沢 望 | |
レストランのウェイターで元俳優。 ガールフレンドのキャンディと同居しているが性的な関係はない。バーニーとホモセクシュアルの 関係にあり、レストランのウェイター見習いのケインにも心を引かれている。「愛などというもの は存在しない」といってはばからず、行きずりの男たちと関係を重ねる生活を続けている。 |
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バーニー | 橋本さとし | |
デヴィットとホモセクシュアルの関係にある。 妻帯者で、市の仕事をしているが、どこかしら不気味な謎の部分を持つ人物。 |
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ロバート | 笠原浩夫 | |
キャンディの行きつけの店のバーテンダー。 キャンディに思いを寄せ、デートに誘い出す。実は別居中の妻と幼い娘がいる。 |
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ジェリー | 明星真由美 | |
キャンディが通っているスポーツジムの会員。 レズビアンでキャンディを愛するようになる。小学校の教師。 |
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ケイン | 平宮博重 | |
レストランでデヴィッドの助手をしている少年。 何不自由のない裕福な家庭に育っている。デヴィッドが俳優時代に出演したテレビ番組のファンでデヴィッドに憧れを抱いている。 |
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ベニータ | 天野小夜子 | |
心霊感応力のある娼婦。恐怖に満ちた世界の様相をブラック・ユーモアを込めて語る語り部。 デヴィッドの昔からの友人。 |
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ィーヴリン(声のみ) | ||
ロバートと別居中の妻 |
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