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コンビニで売ってるグリコのおまけの中からちゃぶ台が出てきた。
もう一つ買ったらレトロな扇風機が出てきた。
パソコンや携帯電話より、そういうものに囲まれて暮らしたい。
いまもどこかに「昭和の博物館」のようなアパートメントがないだろうか。
できれば昼下がり、チンチン電車の音が聞こえる町がいい。
娯楽室のステレオからブルーコメッツが流れてくればさらにいい。
ひと癖ある下宿人たちの正体をあれこれ詮索し、
少しハスッパな大家の娘と恋愛騒ぎを起こしてみたい。
そんな空想をしていたら、空想の中の下宿部屋のドアが開いて、稲垣吾郎が現れた。
この、真面目なんだか、とぼけてるんだか、文学青年のような、どこぞの若旦那のような
ミステリアスで、独特のムードを醸し出す男には、昭和な下宿がよく似合う。
というわけで「謎の下宿人」。
吾郎クンをはじめ、廊下を黙って歩いていてもドラマを予感させる、
とびきりの俳優さんたちに集まってもらった。
おかしく、せつなく、味のある、大人の喜劇をお見せしたいと思います。
鈴木 聡
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