[二人の噺]
作・演出/福島三郎     
  出演/中井貴一・段田安則
泪目銀座の公演で近年頭角を表してきた、
脚本家で演出家の福島三郎
その福島三郎が中井貴一段田安則の二人を迎えて
お贈りする男二人の火花散るコメディ!!


この夏、パルコ劇場にて上演決定!!



《ストーリー》
時は現在。東京のとある寄席の舞台。上方から単身赴任で上京している落語家、桜福亭藤介の高座がかかっている。ネタは彼の創作落語『平成の大泥棒』
石川五右衛門の末裔、石川十五右衛門がボケまくって大活躍する話。
と、その頃藤介の間借りしているアパートに奇しくも泥棒が入っていた。
藤介の落語よろしく要領が悪い。と、そのうち高座を終えた藤介が帰宅してしまい、二人は鉢合わせる。「誰やっ!」と藤介が叫ぶと泥棒は答えた。
「…石川十五右衛門でございます…」
創作上の人物の登場に戸惑う藤介。
しかもその創作以上にボケまくる十五右衛門。
果たしてその正体とは…?!

中井貴一 段田安則
中井貴一 段田安則

《登場人物》
桜福亭 藤介(40)【おうふくてい とうすけ】

上方落語協会に所属する落語家。本名・杉本和夫。
生まれついての努力型。バカがつくほど生真面目で恐ろしいほど情にもろい。
そのために人に騙されやすく利用されやすい。また嘘みたいに頑固ものでもある。
高校卒業して上方落語の大看板、二代目桜福亭藤吉の元へ内弟子入門する。
23歳で内弟子卒業。25歳の時、結婚。一女をもうけ、27歳で藤介を襲名する。
「泥棒噺の藤介」として知られていて、その名の通り『穴どろ』や『碁どろ』など、泥棒が出てくる噺を好んで演る。30歳の頃、やはり泥棒の出てくる新作落語「平成の大泥棒」を自ら作った。
二年前、ささいなことから妻、久美子とケンカをしてしまい、久美子は娘、愛香を連れて家を出ていってしまった。周囲の心配をよそに、頑固な藤介は一向にその仲を修復しようとしない。以来、久美子とは音信不通のため、離婚はしていないが、完全に一人ヤモメである。
現在、江戸前の落語協会に客員として所属し、東京の寄席を中心に活動している。

石川 十五右衛門(38)【いしかわ じゅうごえもん】

藤介の新作落語に出てくる大泥棒。石川五右衛門の末裔と言う設定で、平成の世の現代に出没する。
落語の主人公らしく、その性格はドジで間抜け。バカがつくほどのお人好しで、呆れかえるほど楽天家。
泥棒という職業にはもっとも不向きな性格だ。
本人も「自分も泥棒には向いていない」と思っているのだが、世襲の束縛から逃れられず、イヤイヤ泥棒をやっている。頭の上がらない女房に「あんたが働いてくれないと米も買えない!」と煩く言われ、仕方なく盗みに入る。が、すぐに家人に見つかってしまい、見逃してもらう代わりにその人のために別の泥棒を働こうとする。が、次に盗みに入った家でも同じ事の繰り返し。それが巡り巡って、最後は結局自分の家に泥棒に入るというバカバカしい男である。

福島三郎

福島三郎は、三谷幸喜率いるサンシャインボーイズで演出補を担当、サンシャインボーイズ解散後は、演劇ユニット「泪目銀座」を立ち上げ自ら脚本・演出を手掛け公演を行ってきました。そのユーモア溢れる暖かい作風で「泪目銀座」の公演は、常に高い評価をいただいております。そんな今一番の注目株の福島三郎がいよいよパルコ劇場に登場です。
中井貴一

映画・テレビ界では欠かすことの出来ない若き重鎮 中井貴一。その映像での活躍振りは皆様ご存じだと思いますが、舞台では『陽だまりの樹』(1998年)以来3年振りの待望の舞台出演となります。
段田安則

元劇団夢の遊眠社、現在は舞台だけでなく、その確かな演技力で、映画・テレビからもひっぱりだこ。今や、その卓越した演技力で欠かせない存在として活躍中です。
もともとはこの2人の実力派俳優が「何か面白い舞台がやりたい!」という話から、持ち上がった企画。福島三郎がこの2人の為に描くひょうひょうとして時に可笑しく、時にしんみりとしたユーモア溢れる作品にどうぞご期待下さい!!

[ 公演概要 ]