ハーパー・リーガンは父親の危篤の知らせを受け、上司に仕事を休ませて欲しいと懇願する。
しかし、その願いはいとも簡単に拒絶されてしまう。その瞬間、彼女の心の「何か」にスイッチが入った。
息を呑むほどに明るい秋のある晩、ハーパー・リーガンは家庭を、夫をそして娘を置いたまま、あてもなくひとり歩き続ける。出て行くことを誰にも告げずに。行く先は誰にも知らせずに。
それまでに築いた全てを賭けて自分と向き合う旅に出て、道に迷いながら進んだ2日2晩。その2日の間、様々な人と出会い、ほつれた糸を解くつもりが余計に絡ませてしまったり、あるいはあらたな「傷」を増やしたりしながら、彼女の旅は続く。家族、愛、人生の迷い、そして女としての自分を見つめながら・・・。
そして、彼女は「旅」の終着駅である「母」と会い、そこで彼女はこれまでの人生にこびりついてしまった垢を落とす。そして、彼女は自分の元あるべき場所へ戻ってゆく。
第1場
「もし、行ったらもう帰って来ない方がいいと思う。」
ハーパー・リーガンとエルウッド・バーンズ(上司)
第2場
「人はみんな父親には会うべきだ。会わなかったら後悔するよ。」
ハーパーとトビアス・リッチ(青年)
第3場
「残念ながらほとんどの人間が不愉快だし、そうじゃない人間のほとんどはくだらないし。」
ハーパーとセーラ・リーガン(娘)とセス・リーガン(夫)
第4場
「それでも行くの?会いに?」
ハーパーとセーラ(娘)
第5場
「どんなに愛してたか、一度も伝えられなかった。」
ハーパーとジャスティーン・ロス(看護士)
第6場
「狂ってる。な?」「何が?」「何もかもがさ。」
ハーパーとミッキー・ネスター(BARの客)
第7場
「時にはどうしても何かした方がいいって時がある。恥じるようなことじゃない。」
ハーパーとジェームス・フォーチュン(出会い系サイトで知り合った男)
第8場
「あたしはただ無条件に愛してほしいだけだった。」
ハーパーとアリソン・ウーリー(母)とダンカン・ウーリー(母の再婚相手)とマヘーシュ(ダンカンの弟子)
第9場
「この世に確かなことなんてね、一つだけしかないと思う。何も確かなものなんかないってこと。」
ハーパーとトビアス
第10場
「人間てばかみたいなことするのよ。物凄く残酷にもなれるのよ。」
ハーパーとセーラ
第11場
「たった2日いないだけだったんだね。」「そう。何かちょっと不思議な感じよね。」
ハーパーとセスとセーラ