MACBETH

彼に何があったのか・・!?

introduction

佐々木蔵之介 in One-Man MACBETH

National Theatre of Scotland全面協力で贈るスタイリッシュかつ革新的「マクベス」

ウイリアム・シェイクスピアの作品群の中でも、最も有名な心理劇「マクベス」。
その登場人物20役を一人で演じきるという大胆かつ野心的なコンセプトの元に創り上げられた舞台が、National Theatre of Scotland(NTS)版『マクベス』です。
舞台は精神病院、登場人物は病室に隔離された患者。病室の監視カメラが患者の動きをすべて捕え、病棟のモニターに映し出される。患者の中に内在した「マクベス」の登場人物が、「マクベス」の忌まわしいドラマを再現していく。観客は、患者を通して「マクベス」を追体験していくこととなる。

ジョン・ティファニー(「ONCE ダブリンの街角で」)とアンドリュー・ゴールドバーグの二人の演出家と名優アラン・カミングが共同リハーサルのもとに練り上げた、このNTS版「マクベス」は、2012年6月スコットランドで初演後、毎年世界中から優れた舞台を選りすぐり開催される『NY・リンカーンセンター・フェスティヴァル』 (ROSE THEATRE)に招聘され、同年7月発表されるや、演劇各賞を受賞した話題作です。大好評を博して、2013年ブロードウェイのエセル・バリモア劇場にてアンコール上演されました。(4月21日~6月30日)

今回の日本公演は、本作品のオリジナル演出家であるアンドリュー・ゴールドバーグを招聘し、National Theatre of Scotlandの全面協力のもと、オリジナルの美術、衣裳、照明、映像、音響デザイン、オリジナル演出による日本語版の上演で、スコットランド、ニューヨーク以外では初の公演となります。
革新的に生まれ変わった舞台に、観客はいまだかつてない全く新しい「マクベス」を目撃することとなるでしょう。

ABOUT MACBETH

スコットランド地図

National Theatre of Scotland版「MACBETH」

スコットランドを舞台にした、シェイクスピア戯曲の革新的な翻案作品。
舞台は精神病棟、そして『マクベス』の物語を表現するのは隔離患者。
患者は、『マクベス』の登場人物達にかわるがわる取り憑かれたようにその言葉を語り出す。
そして、病室に据え付けられたCCTVカメラが、患者の一挙手一投足を捕えて、
病室のモニターに映し出し、視覚的にもこれまでにない斬新な演劇体験をもたらす作品である。

MACBETH写真

Playwright William Shakespeare ウィリアム・シェイクスピア
Director John Tiffany and Andrew Goldberg ジョン・ティファニー、アンドリュー・ゴールドバーグ
Cast Alan Cumming アラン・カミング(舞台『キャバレー』でトニー賞主演男優賞を受賞)
登場人物 隔離患者(『マクベス』の登場人物達を再現する)
女医と看護師
上演時間 約100分
オリジナルプロダクション 2012年6月 Tramway(Glasgow)
2012年7月 Lincoln Center Festival(NY)
2013年4月21日-6月30日 The Ethel Barrymore Theatre(NY)
http://www.macbethonbroadway.com

NATIONAL THEATRE OF SCOTLAND(NTS)

ナショナルシアター・オブ・スコットランドは、スコットランド初の国立劇場であり、「劇場を持たないナショナルシアター」として、2006年の設立。以来、スコットランドのアーティストによる世界基準の200以上の作品を創作、国内そして世界へと勢力的に発信し続けている。代表作として『The Wolves in the Walls 』、『Black Watch』(ローレンスオリヴィエ賞4部門を受賞)、『Beautiful Burnout』、『Macbeth』、『The James Plays』、『Let the Right One In』などがある。

THEATRE REVIEW

この舞台には、アラン・カミングの他は2人の演者しか登場しない。
そしてその2人というのはほとんどが言葉を発しないのである。
ジョン・ティファニー、アンドリュー・ゴールドバーグ演出のこの革新的な舞台は、「マクベス」の崇高な概念を見事に現出している。
スコットランド・ナショナル・シアターで生まれたこの『マクベス』は、舞台を精神病院に置き、その野心と報いのドラマを、まるで熱に冒されたように永遠に終わることのない、悪夢、言葉の迷宮でさまよう狂人によって再現している。
原作の最後の台詞である、「いつまた会おうか、3人で」は、この作品の中でも語られ、足をひきずり、疲れ果てた男がまた新たな自分を苦しめるかのような、そして儀式のような行為へと没頭していく。
作品の冒頭(口上にあたるところ)では、カミングは何も語らずに足をひきずりながら舞台上に現れる。
その傍らには病院スタッフに扮した2人の役者(うち1人は、後にマクベス夫人の夢遊病のシーンの医者と女性の台詞を少し話す。)困惑し混乱した様子で、虚ろに空(くう)を見ている。
ミントグリーンの壁、無機質な浴槽とシンクが置かれた空間。カミングは血で汚れた服を脱がされ、その服は証拠品として慎重に袋にしまわれる。(途中、マクダフの息子殺害を揶揄するように、その袋からカミングが血のついた子供用セーターを取り出す)劇中で特定はされないが、何らかの事件の法廷証拠として、爪の下から組織を収集され(ぞっとするような、陰惨な光景)、病院のガウンに着替えさせられる。2人はそこで部屋を出て行き、その後は、時折患者のヒステリーを抑えるための注射をしに来る他は、ほとんどずっと病室の患者の様子を見下ろすようなかたちでモニタリングしている。
原作から小さい役の多くは削られており、台本は、物語の筋のキーポイントと独白にフォーカスをしぼるかたちで削がれているので、カミングが様々な役を行ったり来たりしすぎることはなく、カミングの演技は人格の分裂として成立している。
舞台の上部には3つのスクリーンがあり、そのスクリーンも効果的に役の移り変わりを明確にするのを助けている。
例えば、マクベスとバンクォーが最初に魔女と出会う場面では、カミングは観客に背を向けてしゃがみこみ、その歪んだ表情は上部のスクリーンに映される。また、陽気なバンクォーとマクベスとの区別をつけるために、真っ赤なリンゴをなでるという所作をとりいれている。しかし、ほとんどの役の移り変わりはカミングの声色と敏捷な身体の動きで表現しており、尊大なダンカン王からマクベス、そして妖気ただようマクベス夫人へと見事に移り変わる。
The New York Timesより

COMMENT

SPOT MOVIE

ANDREW GOLDBERG

KURANOSUKE SASAKI

KURANOSUKE SASAKI

CAST

MACBETH

STAFF

Andrew Goldberg

スタンフォード大学を卒業後、オレゴンシェイクスピアフェスティバルの教育部門に所属、その後ニューヨークに移り、マンハッタンシアタークラブの教育部門に所属。現在ニューヨークを拠点に演出家・プロデューサー、ティーチングアーティストとして活動。古典作品、新作、ミュージカルなど幅広いジャンルの作品を、アメリカだけでなく、世界各国で演出を手がける。ジョン・ティファニーとの共同演出の『マクベス』が、ブロードウェィでの演出デビューとなる。

5年間、The New Groupのアソシエイトアーティスティックディレクターも務めた。そしてシェイクスピア、演劇教育を軸とした、Shakespeare Gymを創設し活動も行なっている。

主な演出作品である、『The Comedy of Errors』のヒップホップバージョン『The Bomb-itty of Errors』は、オフブロードウェィで6ヶ月にわたるロングラン上演。その後、ロンドンのウエストエンドを始め、世界各国で上演された。 その他演出作品としては、the Boney Mのミュージカル『Daddy Cool』(Shaftesbury)、『Heir』(Asbury Park)、『Romeo&Juliet』(American Stage)、『Paradise Island and Betwixt』(New Group)、『Twelfth Night』(La MaMa)、『Fair Maid of the West』(Pleasance)などがある。

Kuronosuke Sasaki

京都府出身。神戸大学在学中の1990年、惑星ピスタチオ旗揚げに参加。看板俳優として、1998年の退団まで全公演に出演。 2000年、NHK朝の連続テレビ小説「オードリー」で注目される。2005年には自身がプロデュースする演劇ユニット・Team申(チームさる)を立ち上げ、公演を企画、出演。14年3月には、『スーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)空ヲ刻ム者−若き仏師の物語』で歌舞伎の舞台に出演するなど、舞台のみならず、映画、テレビでも幅広い役をこなせるオールラウンドプレイヤーとして活躍、その人気は老若男女問わず高い支持を得ている。

おもなパルコ劇場・パルコプロデュース出演作に、舞台『Vamp Show』(三谷幸喜作・池田成志演出)、『Love Letters』(青井陽二演出)、『おやすみの前に』(宮田慶子演出)、『おはつ』(新橋演舞場/鈴木裕美演出)、Team申第3回公演『狭き門より入れ』(前川知大作・演出)、Team申第4回公演『抜け穴の会議室~Room No,002~』(前川知大作・演出)、『幽霊たち』(白井晃演出)、『非常の人 何ぞ非常に』(マキノノゾミ作・演出)など。 その他舞台出演作に、『私はだれでしょう』(栗山民也演出)、『こんばんは、父さん』(永井愛作・演出)、『ショーシャンクの空に』(白井晃演出)など。

おもなTVドラマ出演作に、「白い巨塔」(CX)、「離婚弁護士」(CX)、「医龍」シリーズ(CX)、大河ドラマ「風林火山」(NHK)、「モンスターペアレント」(KTV)、「ギラギラ」(ABC)、「オルトロスの犬」(TBS)、「不毛地帯」(CX)、「チャレンジド」(NHK)、「秘密」(EX)、「ハンチョウ〜警視庁安積班〜」シリーズ(TBS)、「僕とスターの99日」(CX)、「救命病棟24時」(CX)、「ゼロの真実〜監察医・松本真央〜」(EX)など多数。

おもな映画出演作に、「踊る大捜査線THE MOVIE 2」(本広克行監督)、「電車男」(村上正典監督)、「間宮兄弟」(森田芳光監督)、「虹の女神」(熊沢尚人監督)、「愛の流刑地」(鶴橋康夫監督)、「アフタースクール」(内田けんじ監督)、「誰も守ってくれない」(君塚良一監督)、ディズニー映画「ボルト」(ボルト役)、「おにいちゃんのハナビ」(国本雅広監督)、「大奥」(金子文紀監督)、「ボクたちの交換日記」(内村光良監督)、「20世紀少年(第1章・第2章・最終章)」(堤幸彦監督)、「岳−ガク−」(片山修監督)、「少年H」(降旗康男監督)、「超高速!参勤交代」(本木克英監督)等。2015年は映画「ソロモンの偽証」(前・後編)(成島出監督)、「夫婦フーフー日記」(主演)(前田弘二監督)に出演。 2010年『狭き門より入れ』で第17回読売演劇賞優秀男優賞、2012年『こんばんは、父さん』で第47回紀伊國屋演劇賞個人賞、2015年「超高速!参勤交代」で第38回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。