【作】マーティン・マクドナー (Martin McDonagh)
1970年ロンドン生まれ。劇作家。
両親の出身地であるアイルランドのリナーン地方を舞台にした1996年「ビューティクイーン・オブ・リナーンThe Beauty Queen of Leenane」でデビュー。同作品はイヴニング・スタンダート紙賞新人作家賞の他、ニューヨーク・プロダクションが1998年にトニー賞4部門を獲得するなど大ヒットした。続いて「スカル・イン・コネマラ A Skull in Connemara」「ロンサム・ウエスト The Lonesome West」を発表、“リナーン三部作”を完成させた。さらに、アラン島三部作として、「The Cripple of Inishmaan」(「夢の島イニシュマン」のタイトルで文学座が上演、2004年7月8月「ビリーとヘレン」のタイトルでメジャーリーグも上演)と「ウィー・トーマス (原題:The Lieutenant of Inishmore)」を発表した。いずれもアイルランドを舞台にしたブラック・コメディ。現在、世界で最も注目される劇作家である。2003年8月にパルコ劇場が長塚圭史演出で上演した「ウィー・トーマス」は2001年4月にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーのジ・アザー・プレイスで初演、ウェストエンドでもロングランした作品。最新作「ピローマン The Pillowman」は2003年11月にロンドンのナショナル・シアターでオープン、2004年4月まで同劇場でレパートリー上演された。同年のローレンス・オリヴィエ賞最優秀新作賞を受賞、2004年9月にはブロードウェイでのオープンも予定されている。

【演出】長塚圭史(ながつか・けいし)
1975年生まれ。早稲田大学在学中の96年、演劇ユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」の 活動を開始、作・演出・出演の三役をこなす。
“阿佐スパ”は演目ごとに多彩なキャストを集め、家族をテーマにした暴力的、かつどこか爽やかな作品を上演し、目下観客動員急増中。近年の公演は「ライヒ」(01)「日本の女」(01)「十字架」(02)「ポルノ」(02)「みつばち」(03)「はたらくおとこ」(04)「真昼のビッチ」(04)など。
2002年、「マイ・ロックンロール・スター」でパルコ劇場に作・演出家として進出。2003年、マーティン・マクドナー作「ウィー・トーマス」ではじめて翻訳劇を演出し、高い評価を得た。テレビでは「世にも奇妙な物語」の脚本を手がけ、映画は短編「ふたり」を監督するなど、その才能は多方面から熱い視線を浴びている。
高橋克実(たかはし・かつみ) 【カトゥリアン】
 1961年生まれ。87年〜98年劇団「離風霊船」在籍。劇団退団後、映像分野にも進出。「ショムニ」などのテレビドラマで注目を集める。近年の舞台は「きらめく星座」「夢の裂け目」「おかしな2人 男編・女編」「夢の泪」「美しきものの伝説」「ダム・ウェイター」など。テレビは「すいか」「エースをねらえ!」「世界の中心で、愛をさけぶ」など多くのドラマのほか、「トリビアの泉」「Matthew’s Best Hit TV」などのバラエティでも人気を博している。
山崎一 (やまざき・はじめ)  【ミハイル】
1957年生まれ。「早稲田小劇場」を経て、「劇団健康」「大人計画」「遊園地再生事業団」 などに客演。「英会話のNOVA」のCMで脚光を浴びる。主な舞台に「ヒネミ」「半神」「カラフルメリィでオハヨ」「ノーアート・ノーライフ」「SLAPSTICKS」「カメレオンズ・ リップ」「3つに事情」「MIDSUMMER CAROLガマ王子VSザリガニ魔人」等。 映画は「スワロウテイル」「ピカ☆ンチ」「女学生の友」ほか、「TRICK」「科捜研の女」「タスクフォース」などドラマ出演も多い。
中山祐一朗(なかやま・ゆういちろう) 【アリエル】
1970年生まれ。ドイツ帰国子女。明治大学の「騒動舎」を経て、 95年「iOJO!」(オッホ)に参加。退団後、98年以降の「阿佐ヶ谷スパイダース」全公演に出演、近作は「みつばち」「はたらくおとこ」「真昼のビッチ」。 外部の出演は「宇宙レコード」公演、「ペンギンプルペイルパイルズ」公演、「ダブリンの鐘つきカビ人間」「マイ・ロックンロール・スター」「人間風車」「ウィー・トーマス」など。「ともだちが来た」で演出家デビューも果たす。
近藤芳正(こんどう・よしまさ)  【トゥポルスキ】
1961年生まれ。テレビ映画で活躍する傍ら、三谷幸喜の劇団「東京サンシャインボーイズ」に多数客演。主な三谷作品に「罠」「ラヂオの時間」「笑の大学」がある。 最近作に映画「青の炎」「ドラゴンヘッド」、TVドラマ「顔」「てるてる家族」、舞台「ラ・テラス」「室温 〜夜の音楽〜」「ノイズ・オフ」「阿修羅城の瞳」「ビリーとヘレン」など。2001年には自ら演劇ユニット「劇団・ダンダンブエノ」のプロデュースを開始。小劇場界、ダンス、音楽界から特異な才能を集め、独自の パフォーマンスを展開している。


作:マーティン・マクドナー
訳:目黒 条
演出:長塚圭史
出演:高橋克実 山崎 一 中山祐一朗 近藤芳正
宮下今日子 岩田 純
福地亜紗美/岩井優季(ダブルキャスト)
美術:島 次郎
照明:佐藤 啓
音響:加藤 温
衣裳:藤井享子
ヘアメイク:高橋功亘
演出助手:山田美紀
舞台監督:菅野将機
企画・製作:(株)パルコ


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