1942年3月25日リチャード・オブライエン、イギリス、チェルテンナムで誕生。その後10歳で、家族とともにニュージーランドへ移住する。家族は酪農を営んでいた。
成長したオブライエンは俳優を志し、再びイギリスへロンドンで理髪店の手伝いやゴミ回収、タクシーの運転手などをしながらチャンスを探していた。
俳優としての初仕事は、スタントマン。
初舞台は「ヘアー」イギリス版で、この時ティム・カリー(初演、映画のフランク役)もともに舞台を踏んでいる。
さらに舞台や映画の仕事を重ねるうちに「ザ・ロッキーホラーショウ」のスタッフとなるセット・デザイナーのブライアン・トムソン、ミュージカル・アレンジャーのリチャード・ハートレイらと出会う。
オブライエンは書きためていたオリジナル・ミュージカル・ナンバーを、仕事の合間に彼らに披露したのだ。
そして、オブライエンがアコースティック・ギター1本で録音した、「ザ・ロッキー・ホラ・ーショー」のオープニング・ナンバー「サイエンス・フィクション/ダブル・フィーチャー」をシアター・アップステアーズのプロデューサー、マイケル・ホワイトが聞いたことから、すべてが始まった。
1973年 | 6月16日。ロンドン、ロイヤル・コート・シアターの階上にある小劇場、シアタ−・アップステアーズ(63席)で初演の幕を開ける。夜10時30分のレイトショーだ。主役のフランクはティム・カリー。彼は当初ロッキー・ホラー役のオーディションで来て、見事主役に抜擢された。原作者であるオブライエンは、リフラフ役に自らあたっていた。公演はすぐに評判になり、3週間の予定が7月いっぱいに。8月からは4倍の広さのチェルシー・クラシック・シネマへ、さらに10月末には約500席を有する、キングス・ロード・シアターへと移転する。 |
1974年 | ロンドン・イブニング・スタンダード誌の「1973年ベスト・ミュージカル」に選ばれる。この年、アメリカの大物プロデューサー、ルー・アドラーがロンドンにきており、この舞台と出会う。ルーは一目で『ザ・ロッキー〜』に魅せられて、アメリカでの上演権を購入。自分の所有する劇場ロキシー・シアターで3月から公演を始める。この時のオーディションには、リチャード・ギアやジョン・トラボルタらも現れたという。同年、オーストラリアでも公演が行われた。さらにこの年は、映画板がクランク・イン。撮影の始まった10月21日は、あのチャールズ・アトラスの81回目の誕生日だった! |
1975年 | 日本初上陸。東京、大阪から函館まで、主要9都市を巡るツアーが敢行される。舞台には噂を聞いていた著名人が連日詰め掛けたという。映画版『ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー』完成。各地でロードショーが開始される。このプロモーション的な意味も含め、同年舞台ではブロードウェイに進出。3月からベラスコ劇場での上演となる。 |
1976年 | 日本での2度目の来日公演。メキシコ・キャスト公演も行われた。 |
1977年 | ノルウェー・キャスト公演が行われる。 |
1978年 | ニュージーランド・キャストで上演。7月、映画『ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー』レイトショーがニューヨーク8丁目プレイハウスで上映開始。12年間のロングランとなった。 |
1979年 | ロンドンではオリジナル・プロダクション公演が、コメディー・シアターへ移される。 |
1980年 | 西ドイツ・キャスト公演が開幕。ロンドン・オリジナル・プロダクションが終演、公演回数はトータルで2,960回を数えた。 |
1981年 | オーストラリアで再演。 |
1986年 | 日本キャスト公演(シアターアプル)が行われる。フランク=藤木孝、ジャネット=夏木マリ、ブラッド=桑名正博のキャスト。アダルトである。 |
1987年 | サンシャイン劇場ほかで、同公演再演。 |
1990年 | ロンドン・ピカデリー・シアターでリバイバルプロダクション公演が行われる。 |
1994年 | ロンドン、デューク・オブ・ヨークス劇場で21周年記念として6ヶ月限定ロングラン公演が行われる。 |
1995年 | ローリー寺西主演版初年。フランク=ローリー寺西、ジャネット=池田有希子、ブラッド=川平慈英、リフラフ=右近健一、エディ&スコット博士=橋本さとし、マジェンタ=宝ダイヤ(オナペッツ)、コロンビア=宝ルビー(オナペッツ)、ナレーター=壤晴彦のキャスト。 |
1996年 | ローリー寺西主演版再演。キャストはフランク=ローリー寺西、ジャネット=池田有希子、ブラッド=曽我泰久、リフラフ=KONTA、エディ&スコット博士=安岡力也、マジェンタ=宝ダイヤ(オナペッツ)、コロンビア=宝ルビー(オナペッツ)、ナレーター=壤晴彦。 |
1997年 | ローリー寺西主演版三演。キャストはフランク=ROLLY、ジャネット=池田有希子、ブラッド=曽我泰久、リフラフ=KONTA、エディ&スコット博士=安岡力也、マジェンタ=宝ダイヤ(オナペッツ)、コロンビア=宝ルビー(オナペッツ)、ナレーター=細川俊之。大物にゲスト出演してもらった公演である。 |
1998年 | 4月より偶数月第二月曜、大阪・シネマアルゴ梅田にて、映画『ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー』の定期上映会を開催。東京・BOX東中野では7月から不定期の特別上映会を重ねた後、12月より『ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー』の日曜限定定期レイトショーを開催。2001年3月24日までロングラン上映。 |
1999年 | ミレニアムを目前に、ROLLY主演版四演。キャストはフランク=ROLLY、ジャネット=池田有希子、ブラッド=本田修司、リフラフ=KONTA、エディ&スコット博士=安岡力也、マジェンタ=宝ダイヤ(オナペッツ)、コロンビア=宝ルビー(オナペッツ)、ナレーター=瑳川哲朗。 |
2011年 | 『劇団☆新感線』率いる、いのうえひでのりと怪優・古田新太、演劇界きってのロック野郎たちを集めて上演。フランク・フルター=古田新太、リフラフ=岡本健一、ジャネット=笹本玲奈、ブラッド=中村倫也、マジェンタ=グリフィス・ちか、コロンビア=ニーコ、エディ=ROLLY、スコット博士=右近健一、ロッキー= 辛源、 ファントムたち=飯野めぐみ、生尾佳子、JuNGLE、皆本麻帆、ナレーター=藤木孝 |
2015年 | 9月、リチャード・オブライエンも参加したLONDON公演の模様がTV中継される。 |
河原雅彦
ROLLY
牧 宗孝(MIKEY from東京ゲゲゲイ)