ピーター・ブルックの『マハーバーラタ 8K 修復版』
– サイモン・ブルック オフィシャルインタビュー
ピーター・ブルックの『マハーバーラタ 8K 修復版』
– サイモン・ブルック オフィシャルインタビュー
ピーター・ブルックの『マハーバーラタ 8K 修復版』
– サイモン・ブルック オフィシャルインタビュー

ピーター・ブルックの『マハーバーラタ 8K 修復版』
– サイモン・ブルック オフィシャルインタビュー

2025年7月23日(水)

1989年、ベネチア国際映画祭で公式セレクション作品として初めて上映された映像版『ピーター・ブルックのマハーバーラタ』は、その後世界中で公開され、大きな成功を収めました。しかし、音声素材やネガフィルムは複数のラボに散逸してしまいました。激しい闘争や訴訟を経てようやく回収したフィルムや音源を修復し、オリジナル映像の8K高画質化と音声のリマスタリングを実現しました。その修復プロジェクトの監修を務めたピーター・ブルックの息子であり映画監督のサイモン・ブルックに、PARCO劇場でのプレミア上映を前に本作について聞きました。

 
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8Kが照らす5000年の問い ──『マハーバーラタ』とピーター・ブルックの眼差し
 


――ピーター・ブルックの舞台『マハーバーラタ』は、ちょうど40年前にアヴィニョン国際演劇祭で世界初演されて以来、日本を含む世界中で上演が行われた氏の代表作ですが、そもそも〝映画化〟に至ったのはなぜでしょうか。

サイモン 理由は主に2つ。まず、舞台を観られない多くの観客のため、ということがありました。全9時間におよぶ大規模な作品だけに、望まれたすべての地には赴けず、当時それが父のフラストレーションになっていたのです。映画化のアイデアは、そんな人々の要望に応えるために生まれたものでした。それからもうひとつ、父の中で、舞台とも映画とも異なる第3の表現形態に挑戦してみたい、という想いが強くなってきていたこともあったと思います。
 
舞台写真 舞台写真
 
――確かにこの映画は、少年が登場し、ブッフ・デュ・ノール(ピーター・ブルックが本拠としたパリの劇場)のバックステージを通り抜けて舞台にたどり着くところから始まるので、最初は「舞台上演の様子を映像に収めるのだろうな」と思うのですが、そうとは言えないユニークな表現が展開してゆきますね。

サイモン 父は、劇場というのは示唆(suggestion)することで機能する場所と考えていました。つまり、実際にそこには存在しないものを、観客に見せたり感じたりさせることができるのが劇場(演劇)であると。これに対して映画というのは、デモンストレーションするもの。そこに「これ」があるとするなら「これ」の実体を観客の眼前に出してみせる必要があるものと考えていました。この『マハーバーラタ』は、その両方の要素を丁寧に使い分けている点で、舞台でも映画でもない、第3の表現形態を提示し得ていると思います。こうした方法は、その後ラース・フォン・トリアー監督の『ドッグヴィル』などでも試みられていますが、'80年代に、すでに父は成し遂げていたわけですね。さらに今回、8Kで修復を行ったことで、まるでライブ・パフォーマンスのように見えるという現象が実現しました。創り手の頭の中だけにあったものが、技術の発展により具現化したわけで、父が生きていたら、どんなに喜んだことだろうと思います。
 
舞台写真 舞台写真
 
――8Kという技術の出現を待つための映画化だった、とも言えるかもしれませんね。さらに描かれている内容も、分断から戦争に至る人間のエゴと残虐性、戦いの空虚さなど、リアルに胸に突き刺さることばかりです。

サイモン  5000年前に書かれた『マハーバーラタ』は「大地が嘆いている」と語り、何世代にもわたる家族の物語によって人間の選択がもたらすジレンマと、壊滅的な結末というものを描いています。当時の人たちは、どうすべきだったのか、その明解な答えを持ちませんでしたが、その後の5000年も争いは絶えず、人間は答えを見つけらずにいます。ただ、それでも人間は、ここまでなんとか滅亡せずに生き続けてきた。そこに希望を感じることができるのも、この壮大な叙事詩の魅力ではないかと感じています。

取材・インタビュー文=伊達なつめ(演劇ジャーナリスト)
 


ピーター・ブルックの『マハーバーラタ8K修復版』世界初の8K高画質上映は2025年7月25日(金)18:00 PARCO劇場にて開催。
 サイモン・ブルック、さらに「マハーバーラタ」音楽監督である土取利行をゲストに迎えた上映前プレトークとともに実施いたします。
 
舞台写真 舞台写真
 
<PARCO & EPAD 特別上映企画>
ピーター・ブルック生誕100周年記念

ピーター・ブルックの『マハーバーラタ 8K 修復版』※8K 世界初上映
2025年7月25日(金)18:00 PARCO劇場
▶︎詳細はこちら

<当日券販売>
当日券は上映開始の30分前よりPARCO劇場 当日券受付にて先着順で販売いたします。
ご希望の上映日に直接、PARCO劇場(渋谷PARCO 8F)までお越しください。
※上映開始45分前よりスタッフが整列のお声がけをいたします。それよりも早い時間にお並びいただくことはご遠慮ください。

【注意事項】
※座席位置の指定はできません。
※お支払方法は現金のみとなります。
※未就学児の入場はご遠慮ください。
 

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