世界のセレブリティを熱狂させ、映画も大ヒット
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、嗅覚の鋭いセレブリティやニューヨーカーの熱狂的な支持を得て、オフ・ブロードウェイでロングラン、映画化もされ、今も世界各国で上演されている人気ロック・ミュージカル。オリジナルの舞台は、ブロードウェイで活躍する俳優ジョン・キャメロン・ミッチェルが台本・主演、スティーヴン・トラスクが作詞・作曲を手がけ、1994年にクラブ、スクィーズ・ボックスでその原型を披露、1997年オフ・ブロードウェイの劇場、ウェストベス・シアターに進出。翌年、続演のためホテルのボールルームを改装して作られた新しい劇場、ジェーン・ストリート・シアターに移り、2年間のロングラン公演となった。公演中は作品の魅力にとりつかれてしまう観客が続出。劇中でヘドウィグがつける金髪のウィッグを真似たかぶり物をして、何十回も劇場に通う、’ヘドヘッド’と呼ばれる熱狂的なファンも出現した。アーティストやセレブリティも「ヘドウィグ」を熱く支持。マドンナは、劇中歌2曲の権利使用を申し出、デヴィッド・ボウイはグラミー賞授賞式をすっぽかして観劇し、後日ロス公演に出資したりと、そのエピソードは尽きない。新聞・雑誌各誌もヘドウィグ特集を組み、映画も大ヒット、一大ブームを巻き起こした傑作中の傑作だ。
待ちに待たれていた日本版は、2004年5・6月、三上博史主演でついに初演!初日の一曲目から観客は総立ちになり、その評判と熱気は口コミ、ネットを通じて拡大。パルコ劇場公演、東京厚生年金会館での追加公演、地方公演とも完売の大盛況となり、NY公演同様、リピーターと化す“三上ヘドヘッド”が数多く出現した。新聞・雑誌上でも絶賛を浴び、演劇ファンに留まらない、広い層から再演を望む熱い声が数多く寄せられた。
映画「ヘドウィグ」
映画「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、舞台同様、ジョン・キャメロン・ミッチェルが脚本・主演、そして監督も手がけ2001年に発表された。大ヒットすると同時に、サンダンス映画祭の最優秀監督賞と最優秀観客賞、ベルリン国際映画祭テディ・ベア賞、ドービル映画祭最優秀新人監督賞、最優秀批評家賞、グランプリ、サンフランシスコ国際映画祭最優秀観客賞、シアトル国際映画祭最優秀主演男優賞ほか数多くの賞を受賞。日本でも2002年に公開されてヒットした。この映画を愛する多くの人々が、舞台の日本初演にも駆けつけて、公演を大いに盛り上げてくれた。
性別、国境を越え、心に響くステージ
舞台は、ヘドウィグ・アンド・アングリーインチというロックバンドのライヴという形で進行する。性転換手術の失敗で「アングリーインチ(怒りの1インチ)」を残されてしまったロックシンガー・ヘドウィグが、観客を前に、時に妖艶、時に辛辣に自らの半生を語り、「アングリーインチ」「オリジン・オブ・ラブ」など名曲ぞろいのオリジナル・ソングで気持ちを歌い上げる。過激な言葉と、情感あふれる歌声、そして両性の魅力を兼ね備えたようなアピールに満ちた姿からは、圧倒的な喪失感と愛への渇望が切なく伝わってくる。どうしようもない現実を笑い飛ばし、誰かと繋がろうと歌うそのステージに、私たち観客は励まされ、やがて自己再生へと導かれる。
人種や性別、国境を超え、世界各国で人々の共感を呼んだ名作「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」。多くの観客が楽しみ、共鳴した夢のような作品がブラッシュアップして帰ってくる!演劇ファン、映画ファン、ロックファン、ミュージカルファン、そして“カタワレ”を探すあなたに贈る、待望の再演にどうぞご期待下さい。 |