欲望という名の電車
ブランチ(秋山菜津子)は、「欲望」という名の電車に乗り、妹のステラ(鈴木砂羽)が暮らしているアメリカ南部の街、
ニューオーリンズ・フレンチクォーターの「天国」という街へやって来た。
姉妹は南部の大農園ベル・レーヴ〈美しい夢〉で育った地主階級の出だったが、いまやベル・レーヴは人手に渡り、ブランチはどうやら教師の職も辞めさせられたらしい。
ステラは元工兵隊の曹長でポーランド系の男、スタンリー(池内博之)のもとに嫁いでいる。
ステラの家に居候することになったブランチだが、2部屋しかない狭いアパートで、ことあるごとに粗野なスタンリーと衝突する。
ブランチはスタンリーの朴訥な友人ミッチ(オクイシュージ)との結婚に希望を託そうとするが、スタンリーが聞き込んできたブランチの故郷での悪い噂が、ミッチの心も離れさせる。
いよいよ支えをなくし、混乱をきたしたブランチに、ついに病院から迎えがやってくる。